2015年から開催してきた[SapporoPhoto]のこれまでの記録をご紹介します。
毎年開催後に発行している事業報告「レポートブック」もご覧いただけます。

2023

変わる時代、街、そしてあなたとわたし
『変わる』の中の私たちを、写真で伝え合う

[SapporoPhoto]では、2017年の第3回から開催を続けている公募展で、私たちのそばにある風景のいまを持ち寄り、共有しています。記憶と記録は両輪として行ったり来たりを繰り返します。その上に立つ私たちは、変化を自分の意思で感じ取り、進む方向を探しているのかもしれません。その手にカメラを持てば、みんなが記憶の記録者となれるのではないでしょうか。その過程で、この僅か数年間に起きた、想像を超える「変」……。大きなニュースの一場面だけではない、一人ひとりの日常の瞬間の中にもたくさんあった「変」を共有することで浮かび上がってくるものがあるという思いのもとにお寄せいただいた40名の皆さまの写真とそこに添えられたメッセージから、"『変わる』の中で"というタイトルを決めました。
また、第一線から新進まで写真家の顕彰・発掘、そして地域と市民の人々が関わっての数々の写真公募展の企画や審査に携わられてきた飯沢耕太郎さんに、日本の写真文化を1世紀に渡り育て続けてきた写真公募展の歴史と役割についてお話をいただきました。
[SapporoPhoto]は次回で10年目の開催を迎えます。記憶と記録を主軸に、新たな展開をこれからも考え、皆さまとご一緒に作っていきたいと思っています。
【開催概要】
会期:2023年11月10日(金)~12日(日)
会場:札幌文化芸術交流センター SCARTS (札幌市中央区) 2階 SCARTSモールC

【プログラム】
■公募参加型写真展『「変わる」の中で』
■講演『写真評論家 飯沢耕太郎さんがひもとく 公募展の役割』

札幌市写真文化振興事業

■2023 作品集・レポートブック(PDF / 54ページ / 12.2MB *閲覧用画質)

2022

カメラを持てば、誰もが旅人
北海道を「旅」の視点で再発見

たくさんの人々が憧れる北海道の魅力を世界に広げてくれているのは誰だろう……。もっともっと、季節の中で北海道のことを全身で感じている私たちこそが、日常の中の身近なかたちで、その役目を担っていけるのではないだろうか。2022年の[SapporoPhoto]は、北海道に生きる私たちが北海道を再発見し、写真を使って発信することのきっかけづくりをテーマに開催しました。
公募展ではみんなに伝えたい"私の好きな北海道"をテーマに作品を持ち寄り、自然、食、文化、生活など多彩で多様な北海道の姿が集まりました。
また(一社)日本旅行写真家協会のご協力を得て、47の全都道府県の美しい、また知られざる光景をポスターのスタイルで展開する写真展「FIND JAPAN」の巡回展、[SapporoPhoto]を主催する"THE NORTH FINDER"の創立15周年を記念した会員写真展を同時開催したほか、初の試みとして、感染禍や札幌市内の貸ギャラリーの減少などで展示の機会が減少している学生に展示の場を提供すべく呼びかけ、有志による展示企画を行いました。
札幌駅ビルの一角で長年親しまれ、翌年の閉館を控えた「札幌エスタ」内のホールから、北海道を再発見する旅へと誘う[SapporoPhoto]となりました。

【開催概要】
会期:2022年11月11日(金)〜15日(火)
会場:JRタワー プラニスホール (札幌市中央区 札幌エスタ11階)

【プログラム】
■公募参加型写真展「Hello,Again 〜私の好きな『北海道』、もういちど」
■一般社団法人日本旅行写真家協会 写真展「FIND JAPAN」札幌展
■NPO法人北海道を発信する写真家ネットワーク"THE NORTH FINDER" 15周年記念写真展『Discover HOKKAIDO』
■飯沢耕太郎さん講演『地域と写真』
■学生有志による写真展示
■協賛出展(ソニーストア 札幌/KANI Filter)

札幌市写真文化振興事業(一部)

■2022 作品集・レポートブック(PDF / 74ページ / 24MB)

2021

2年振りのリアル開催
写真で再認識する、私の[___]時間

2021年、未だ多くの制限は残るものの少しずつ日常を取り戻しつつあった日々の中で、[SapporoPhoto]は2年振りにリアル会場での展示を小規模ながら再開し、オンラインとのハイブリッド方式で開催しました。
感染禍を経て大きく変化した「時間」の使い方を公募展のテーマに掲げ、北海道の各地に暮らす皆さんの[___]時間を写真で持ち寄りました。まだ遠くまで行くことは難しくても、ここではないどこかに触れられる時間を作れるのが、写真。一人ひとりが見つめた時間も写り込む作品を、昨年ご応募いただいた「@ My Place いま、私のそばで」とともに全点(両年ともに66名 合計132点)展示しました。
また、北海道根室振興局のご協力のもと、[SapporoPhoto]を主催する"THE NORTH FINDER"会員写真家でもある中西敏貴さんが撮影した根室管内の美しい四季の光景を展示し、ご覧いただきました。

【開催概要】
会期:2021年11月26日(金)~28日(日)
会場:札幌文化芸術交流センター SCARTS (札幌市中央区) 2階 SCARTSモールC/[SapporoPhoto]公式ウェブサイト上(~2022年3月31日(木))

【プログラム】
■公募参加型写真展「in: My Time 私の___時間」(2021年度)「@ My Place いま、私のそばで」(2020年度) *両年度の応募作品を全点展示
■SapporoPhoto × 北海道根室振興局 中西敏貴「知床ねむろ 私の”絶景”時間」

札幌市写真文化振興事業

■2021 作品集・レポートブック(PDF / 78ページ / 13.5MB *閲覧用画質)

2020

いま、写真にできること
写真で残す、パンデミックの中の札幌・北海道の日常

想像もしなかった感染症の世界的な拡大と、札幌・北海道も無縁ではありませんでした。
この年はリアル会場での開催は断念したものの、行動制限の中で自宅やご近所での暮らしを記録した写真をご応募いただき、オンラインと図録での展示を実現することができました。
集まった写真には、先の見えない不安の中にも日々の豊かさや希望を見つけようとするお一人おひとりの、小さな、切なる思いが詰まっていました。
また、飯沢耕太郎さんにはオンラインで講演会をお届けいただきました。
ごく私的な、身近な景色から「いま」が見える、そして、それを未来につなげるという写真の力を再確認した[SapporoPhoto]でした。

【開催概要】
会期:2020年11月17日(火)~2021年3月31日(水)
会場:[SapporoPhoto]公式ウェブサイト上

【プログラム】
■公募参加型写真展『@ My Place いま、私のそばで』
■飯沢耕太郎さん オンデマンド講演会

札幌市写真文化振興事業

■2020 作品集・レポートブック(PDF / 74ページ / 9.7MB *閲覧用画質)

2019

平成から令和へ
時代が変わる「いま」を感じる、残す、そして伝える

平成から令和へと元号が変わり、新たな時代の入り口に立つ私たちと、札幌という街。1972年の冬季五輪を契機に生まれ変わった街も、半世紀を経ていま再び変化の時を迎えています。
5年目を迎えたこの年の[SapporoPhoto]は、1975年に開店した札幌パルコを会場に、45周年を控えて店舗リニューアルを前にした2フロアで開催しました。
二つの時代を越える2日間の北海道を50人以上の写真で記録した公募展「時代を超えて MILESTONE ~最後で最初の48時間~」や、「東京写真月間」との連携によるレスリー・キー氏の近作「Bookish」を最大規模で展観する個展、そしてこの札幌・北海道という地域と写真の関わりや未来を展望する企画を展開しました。

【開催概要】
会期:2019年10月17日(木)~23日(水) (一部企画は11月4日(月・振休)まで)
会場:札幌パルコ (札幌市中央区) 5F・6F特設会場

【プログラム】
■公募参加型写真展「時代を超えて MILESTONE ~最後で最初の48時間~」
■招聘写真展/「東京写真月間2019」特別企画 「Bookish Leslie Kee」レスリー・キー 写真展
■THE NORTH FINDER写真展「Story of HOKKAIDO FOODS」
■「はこだてトリエンナーレ2019 ~みなみ北海道を旅する芸術祭~」 出展作品展「それぞれの旅、誰かの旅」上原 稔・ウリュウ ユウキ・衣斐 隆 写真展
■講演『地域と写真』 講師/飯沢耕太郎さん(写真評論家) 司会/中村健太(NPO法人北海道を発信する写真家ネットワーク 理事長)
■ポートフォリオレビュー 飯沢耕太郎さん
■東京写真月間2019 1000人の写真展『わたしのこの一枚』 北海道在住者・関連作品展
■Activities of THE NORTH FINDER
■「こども写真教室」(10月14日(月・祝)開催)

札幌市写真文化振興事業

■2019 レポートブック(PDF / 12ページ / 6.4MB)

2018

札幌の新しいアートセンター「SCARTS」を舞台に
写真で街・人・時代がつながる10日間

この年開館した「札幌文化芸術交流センター(SCARTS)」の開館記念公募事業に採択された開催4年目の[SapporoPhoto]は、市民参加と文化交流を大きな柱として開催されました。
"平成"という時代の最後に、現代の札幌の日常の光景を写真で記録する公募展「A Day in the Life of Sapporo -札幌 2018年11月3日-」には約120名から400枚近い写真が寄せられ、その中の200点をプリントして展示(全点を場内設置のモニタとウェブサイトで展示)。
また、毎年6月に開催されている「東京写真月間」とのコラボレーションが実現し、普段札幌で見られる機会の少ない作家と作品をご覧いただく機会を作ることができました。

【開催概要】
会期:2018年12月1日(土)~10日(月)
会場:札幌文化芸術交流センター(SCARTS) (札幌市中央区) 1F・2F全エリア

【プログラム】
■公募参加型写真展「A Day in the Life of Sapporo -札幌 2018年11月3日-」>> 応募全作品をご覧いただけます
■東京写真月間2018 in 札幌
■基調講演「これからの札幌の写真文化を考える」 ~他の市町村の取り組みと最新日本の写真事情~ 飯沢耕太郎さん(写真評論家)
■シンポジウム「写真都市・札幌を考える」尾畑正光さん(「東京写真月間2018」実行委員会 運営委員長)・飯沢耕太郎さん・中村健太(NPO法人北海道を発信する写真家ネットワーク 理事長)
■トークセッション 菊地晴夫さん/谷口能隆さん/上原稔さん・ウリュウユウキさん・衣斐隆さん/渡邉真弓さん/岸本日出雄さん
■ポートフォリオレビュー 飯沢耕太郎さん
■THE NORTH FINDER 10周年記念写真展 デジタル展示「北海道と冬 ~そこに住まう者の視点~」
■「子ども写真教室」「さぽーとさっぽろ写真教室」作品展
■フォトマーケット「さっぽろを飾ろう」
■特別展示 AIRDO CALENDER 2019 Photographic Exhibition "The Original"

札幌文化芸術交流センター(SCARTS) オープニングシリーズ公募企画事業 (札幌文化芸術交流センター(SCARTS)と共催)
札幌市写真文化振興事業

■2018 レポートブック(PDF / 20ページ / 14.2MB)

2017

北海道の「記憶」と「記録」
地域と写真の結びつきを、いま思い起こす

「北海道」という名称が生まれて150年となることを翌年に控え、特に戦後の北海道はどのように写真に残されてきたのかを探る企画を中心に開催しました。
中でも戦後各地に起こった「アマチュアリズム」と「ローカルカラー」の視点から、十勝の自然と風物を撮り続けた浦島甲一氏の作品を紹介するとともに、北海道から世界に発信する写真顕彰である「写真の町 東川賞」の特別作家賞(北海道を主題とした作品と作家活動に贈られる)受賞作家8名の作品を展示しました。

【開催概要】
会期:2017年9月27日(水)~10月2日(月)
会場:新さっぽろギャラリー(札幌市厚別区)/古民家ギャラリー 鴨々堂(札幌市中央区)

【プログラム】
■写真展「記憶と記録の北海道 そこに見つめる人がいた」
「「十勝野」を撮り続けた浦島甲一」9月27日(水)~10月2日(月) 鴨々堂会場
「写真の町 東川賞 特別作家賞受賞作品セレクション」9月28日(木)~10月2日(月) 新さっぽろ会場
■講演 飯沢耕太郎さん(写真評論家) 10月1日(日) 鴨々堂会場
■ポートフォリオレビュー 飯沢耕太郎さん 10月1日(日) 鴨々堂会場
■子ども写真教室「親子で写真を撮ろう」9月30日(土) 中島公園周辺(札幌市中央区)
【関連展示】
■写真展「さっぽろ 時空を超える視点」 8月4日(金)~2018年3月11日(日) 北一条さっぽろ歴史写真館(札幌市中央区)

札幌国際芸術祭2017 連携企画
札幌市写真文化振興事業

■2017 レポートブック(PDF / 16ページ / 3.3MB)

2016

家族の歴史、街の歴史
何でもない一日こそが、特別な一日

開催2年目の[SapporoPhoto]は、おそらく一番身近な写真と言えるであろう「家族写真」をテーマとしました。そこには人々の歴史、そして札幌の街の歴史も写し込まれています。市民の皆さんから家族写真、家族とともに札幌の街並みが写っている明治~昭和時代までの写真を募集し、これまで埋もれていたかもしれない時代と日常の記録を"街の思い出"として共有する展示を中心に、現代の家族たちにも楽しく、そしてより素敵な写真を撮って、貴重な記録を未来に伝えるきっかけにしていただけるようなイベントを開催しました。

【開催概要】
会期:2016年11月3日(木・祝)~7日(月)
会場:古民家ギャラリー 鴨々堂/豊平館/プレミアホテル中島公園 札幌(札幌市中央区)

【プログラム】
■公募写真展「さっぽろ家族の写真 ~何でもない特別な日~」11月3日(木・祝)~7日(月) 鴨々堂
■講演 飯沢耕太郎さん(写真評論家) 11月3日(木・祝) 豊平館
■子ども写真教室「親子で写真を撮ろう」11月3日(木・祝) プレミアホテル中島公園 札幌

札幌市写真文化振興事業

■2016 レポートブック(PDF / 12ページ / 4.5MB)

2015

写真が持つ多角的な文化の力を
写真とともに成長してきた街から発信する[SapporoPhoto]、誕生

写真という記録手段とともに成長してきた都市=札幌、地域=北海道。写真と都市・地域の関わりをあらためて想起させ、次世代に写真と写真がもたらす文化を継承し続けていくことをテーマに初開催した[SapporoPhoto]。
写真が持つ多角的なメッセージを発信する多彩なプログラムを開催し、実際に肌に触れて体感していただくことで、私たちの身近にある写真が持つ文化の力を再認識・共有する場をここ札幌に作り出しました。

【開催概要】
会期:2015年12月4日(金)~2016年1月10日(日)
会場:眺望ギャラリー テラス計画/札幌駅前通地下歩行空間 北3条広場(札幌市中央区)

【プログラム】
■写真展「札幌 はじまりの写真」12月4日(金)~17日(木) テラス計画
■講演「日本における写真の動向-日本の現代写真を中心に」飯沢耕太郎さん(写真評論家) 12月6日(日) 札幌駅前通地下歩行空間 北3条広場
■子ども写真教室「札幌の古を探る」撮影:12月5日(土)/展示:12月19日(土)~2016年1月10日(日) テラス計画
■ワークショップ 講師:藤井ヨシカツさん アーティストトーク:12月4日(金)/ワークショップ:12月5日(土) テラス計画
■ヤング・ポートフォリオレビュー  レビュアー:斉藤勝則さん 12月6日(日) テラス計画

さっぽろアートステージ2015 特別参加事業
札幌市写真文化振興事業

■2015 レポートブック(PDF / 16ページ / 2.6MB)

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